平成19年度役員総会

会長、理事長は留任
福永先生が理事長代行に 専門委員長二人交代

 GO・AHEAD!更なる躍進をめざす我が全日本空手道連盟剛柔会(宇治田栄蔵会長)。その老練拳士たちによる役員総会が平成19年5月27日午後1時から、前日の常任理事会に続いてJR京都駅前の京都タワーホテルで開かれた。

 常任理事会で各議事を十分、煮詰めておいたとあって、六議題は実にスムーズに議決された。 役員改選に関しては、宇治田栄蔵会長と三副会長、石川豊理事長が留任。選手強化委員長を勇退した福永聰彦先生が、理事長代行(同委常任顧問兼任)となり、指導委員長を退任した和田貞雄先生が参与になられた程度で、大幅な変動はなかった。

 なお、故河野利貞会長が13回忌を迎えられたのを期し追悼段として八段を授与、現宇治田栄蔵会長にも八段位を授与する事を満場一致で決定した。

 本部執行役員では、二人の専門委員長が退任したため新指導委員長に清原今朝勝先生(大分)が就任。選手強化委員長には前事務長の松浦峯和先生(京都)が昇格した。

 更に新事務長として▽選手強化委員会=増田敏雄先生(大阪)▽審判委員会=丹下勝則先生(愛媛)▽道場運営委員会=小倉進一先生(京都)が、それぞれ就任し、審判委員会事務長を退任した梅田恒弘先生は、同委員会の常任顧問となった。組織的には、海外委員会(前川英博委員長)から提案されたメキシコ支部が全会一致で承認され、海外地区本部・支部は26カ国計29地域と伸長した。

 国内的には新たに「三重支部」が承認されたものの、従来の例により一年間の活動状況を見て、次年度に正式加盟という形となった。会員としての大会参加などの活動は可能。

 メキシコ支部の場合、昨年度も総会に入会がはかられていたものの、本部の許可を得ずに形講習会を実施し、承認を一年間、見送られていた。新役員は次の通り。

[メキシコ支部]
▼会長 マルコ・マドリド・ヴィラロボス
▼第一副会長 マリア・クリスチナ・マドリド・ソリス
▼第二副会長 オウゼビオ・モンテス・ロペス
▼事務局長 ノエ・カランザ・マドリガル
▼会計 オフェリア・ソリス・サンチェス

 このほか、並木知徳 本部事務局長から昨年度の決算報告と本年度の予算が報告され▽昨年の第32回全国選手権大会(秋田市)の収支報告が東北地区本部(藤原聖一本部長)から報告され▽本年夏の第33回全国選手権大会(大阪)については▽前関西地区本部長の三次信治先生らから説明がされた。

 九州地区本部(久永義弘本部長)からは、次回、福岡市で開かれる「第34回全国選手権大会」の日程などが発表された。

各専門委員会の主な報告は下記の通り。

[指導委員会]

本年度の今後の講習会日程は次の通り。

  • ▼北海道地区=6月9日・旭川市東川町「海洋BGセンター体育館)
  • ▼関西地区=9月23日・豊中市立武道館ひびき
  • ▼東北地区=11月10日、11日・秋田県大仙市神岡体育館
  • ▼関東地区=平成20年2月17日・東京・台東リバーサイドスポーツセンター
  • ▼指導委員合同研修会=平成19年7月26日、27日・大阪府立体育会館
  • ▼平成20年2月・京都修道館

[段位委員会]

18年度中は国内、海外で全20支部、地区で段位審査会を開催。
▽初段222件▽弐段90件▽参段35件▽四段28件▽五段13件▽六段6件▽七段1件の計395件の免状を発行。称号は練士1件、教士1件で、書替えが1件。

[審判委員会]

ルールブック改正版を3月末に発行。主な改正点は次の通り。

  1. 3本先取り(技あり2つで1本)方式にする
  2. 攻撃部位=頭部、顔面部、頚部、腹部、胸部、背部、脇部の7箇所とする。
  3. カテゴリー1、2のゼスチャーは一部、全空連に準ずる。
  4. 主審ゼスチャーに近い、遠い、弱いから採らないを入れる。
  5. 形試合ルールについては競技の方法は従来通り。上・中・下・総合・基礎点表示方法を廃止する。多人数の時は選手、審判員の体力を考慮して、複数のコートに分ける。

講習会日程▼6月17日=関西地区・京都宇治市山城総合運動公園

[選手強化委員会]

松浦峯和・新委員長 「昨年度は53名を強化選手とし8人を全空連強化選手選考会へ送り出した。それぞれ活躍し形の古川哲也、酒居芙美そして女子団体が選出された。今年は55名の強化選出を会として選考している」

[海外委員会]

前川英博・委員長 「海外規約をようやく完結。皆さんのご意見も取り入れました。メキシコ支部の承認、ありがとうございました」
今後の海外セミナー日程 ▼ギリシャ=7月▼ハンガリー=8月▼USA=10月

[広報委員会]

一、各地区、支部からのニュースを剛柔会のインターネット・ホームページに載せたいとの要望を受けて新たに開設する。但し、中傷、誹謗(ひぼう)の内容を避けるため、内容を広報委員会で点検をさせて頂きたい。各地区本部長、支部長の承認の上で送られてきたものは、もちろんこの限りではない。

一、過去の会報を一冊の本としてまとめたい。製作の見積りをとり、いくらで販売できるかなどを、夏の全国大会時の常任理事会で発表したい。昨年段階で78号。故に80号(本年中)になると同時に刊行したい。

第33回全国大会日程(大阪) ※来年の全国大会は福岡 8月9、10日

(関西地区・大阪支部)

その他のスケジュールは次の通り。

[7月26日]
▼海外セミナー(10時~17時・大阪府立体育会館B2柔道場)
▼海外段位審査会(18時~21時・大阪府立体育会館B2柔道場)
▼六段~八段段位受審セミナー(10時~16時30分・大阪府立体育会館B2剣道場)
[7月27日]
▼海外・国内合同セミナー(10時~12時・大阪府立体育会館B2第2競技場)
▼六~八段位審査会(13時~16時30分・大阪府立体育会館B2第2競技場)
▼常任理事会(17時~19時・ホテル一栄)
[7月28日]
▼審判会議(9時~9時45分・府立体育館B1第2~4会議室
▼監督会議(9時45分10時・同第1会議室1F)
▼前夜祭(19時・道頓堀ホテル=大阪市中央区道頓堀2-3-25 TEL:06-6213-9040 会費一人5千円)
[7月29日]
▼審判会議(9時~9時20分・府立体育会館B1第2~第4会議室)

[第34回全国大会の件]
(九州地区)
◇日程=平成20年8月9日・10日
◇場所=福岡市民体育館(福岡市博多区東公園8-2 TEL:092-641-9135)会場については福岡国際センターも検討中。

[第32回全国大会の件]
(東北地区・秋田支部)
昨年の全国選手権大会(秋田市立体育館)の全決算報告がされ、承認された。

役員総会談話


会長・宇治田栄蔵
「長年にわたる、皆さんの努力のおかげで、財政的にも、やや良化してきました。先輩方が築いてこられた剛柔会を、私たちの時代で更に飛躍させるべく努力しなければならないと思います。空手道の前途には、計り知れない可能性のあることを信じ、一丸となって邁進していきたく思う」

理事長・石川豊
「改選された新しいこの体制で平成19・20年を乗り切りたい。我々剛柔会は技術集団として永々と技術の研修に励んできた。その長い文化をVTR化、CD化し新しいものを追求することも大切なことだと思う。私達の本体は、こういうものだーというものを残し前向きに取り組んでいきたい」

新・指導委員長・清原今朝勝
「和田先生のあとを受けて、大任を受けることになりました。今後、形の演習と修錬を十分にはかり、懸命に励みたい」

新・選手強化委員長・松浦峯和
「福永先生に代わる、実に重責なんですが…今回の14人の委員と共に、剛柔会の発展のため一生懸命に頑張りたい」