麗澤大学が空手道授業ワークショップ(実践報告会)を開催

取材ルポ
麗澤大学が空手道授業ワークショップ(実践報告会)を開催

麗澤大学が「空手道授業をもっと楽しく、もっと効果的に!」をテーマに、2月11日(火・祝)、ワークショップを行いました。
このワークショップは、麗澤大学のスポーツ庁委託授業「令和の日本型学校体育構築支援授業」の一環となります。

会場となった日本空手道会館には、中学校の空手道授業に関係する先生方が参加。3校からの実践報告のあと意見交換が行われました。

小金井市立小金井第二中学校(東京都)の保健体育教諭・遠藤弓子先生からは、攻撃と受けを相手に触れない十分な距離を保って行う「創作組手」を取り入れた事例の紹介がありました。
4人から5人が一つのグループになり、1人が回し蹴りをすると周りにいる全員が倒れるなど自由な発想で創作組手がつくられ、生徒は動画を3回撮影し、その中から1点を提出しました。
「楽しかったという感想が多くありました。安全で、日本の伝統的な礼儀作法を経験できる点もよかったと思います。空手道だけでなく、他の武道も取り入れてみたいです」(遠藤先生)

江戸川区立松江第三中学校(東京都)の保健体育教諭・外川千亜紀先生は昨夏に行われた授業の指導者を対象にした研修会(全国空手道指導者研修会)に初めて参加しました。
授業では、新聞紙を使った突きや柔らかい棒を使った受けで空手の独特の動きを学び、基本形一の練習をしています。
「子どもたちは予想以上に声を出して、楽しそうにやっているのでよかったと思います。協力して教え合う姿もみられました」(外川先生)
「柔道や組み体操に代わるものとして、空手道を採用しました。男女共習ででき、運動量も確保できます。空手道の礼節が、日常生活にも波及し、近隣の方からもよく挨拶する学校だと評価を受けています」(同校副校長の大谷忍先生)

流山市立南流山中学校(千葉県)の保健体育教諭・鮒藻美穂先生からは、2月21日(金)に開催される「第2回全国学校空手道コンクール〈決勝〉」への出場報告がありました。
同校は、第1回大会の優勝校です。
「今回、2クラスが応募し、1クラスが決勝へ進出することができました。空手道のみ男女共習を取り入れていて、これによりグループ内での活動が活発になりました。自主的に裸足になるなど、生徒一人ひとりが武道としての空手道に向き合っています。全国大会は誰もが経験できるものではなく、このような機会を得たことに感謝しています」(鮒藻先生)

ワークショップと「第2回全国学校空手道コンクール〈決勝〉」の模様は、JKFan5月号(3月21日発売)に掲載いたします。

〈出席者〉
遠藤弓子先生 小金井市立小金井第二中学校(東京都)保健体育教諭
鮒藻美穂先生 流山市立南流山中学校(千葉県)保健体育教諭
外川千亜紀先生 江戸川区立松江第三中学校(東京都)保健体育教諭
大谷忍先生 江戸川区立松江第三中学校(東京都)副校長
奈佐有記先生 保善高等学校 教頭
石川 周亨先生 全日本空手道連盟学校武道推進委員会副委員長・真狩村立真狩中学校校長
野中史子先生 全日本空手道連盟学校武道推進委員会副委員長・高知市立潮江中学校主幹教諭
豊嶋建広先生 全日本空手道連盟学校武道推進委員・麗澤大学客員教授
井下佳織先生 全日本空手道連盟学校武道推進委員・麗澤大学准教授
大沼博靖先生 学校武道推進研究プロジェクトワーキンググループ・麗澤大学教授
岡﨑紀創氏 学校武道推進研究プロジェクトワーキンググループ・全日本空手道連盟指導普及課

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