中学生離れした熱い決戦の連続!

18回目を迎えた中学生のための全国大会は、仙台・セキスイスーパーアリーナ(宮城県総合運動公園総合体育館)にて8月14日・15日の二日間にわたり熱い熱戦を行なった。

14日の開会式には、(財)全日本空手道連盟から笹川堯会長、栗原茂夫専務理事を迎え、笹川堯会長は、「中学生らしく元気に大会に臨んでください」と挨拶をされた。

開会式が終わると、8コートに別れ、形競技から一斉にスタート。男女個人形・女子団体形の4回戦までを午前に終え、午後は男子団体形の4回戦からスタートし、男女個人形の準々決勝・準決勝・決勝と進んだ。

【個人形・結果】
準決勝が会場の静まる中、男女子がそれぞれ2コートに別れ一斉にスタート。女子は「古川かれん(日本航空高等学校・山梨)対清水那月(大泉町立北・群馬)」「宮城あさひ(那覇市立松島・沖縄)対佐伯志帆(池田市立北豊島・大阪)」。男子は「堀庭裕平(泉大津市立誠風・大阪)対深澤拓椰(富士川町立増穂・山梨)」「星山友貴(座間市立東・神奈川)対小崎太碁(阪南市立尾崎・大阪)」で競われた。

この結果女子は、古川かれんが5ー0で清水那月を破り、また、宮城あさひが佐伯志帆を3−2で破り決勝進出。敗れたとはいえ、清水那月は1年での準決勝進出であった。男子は、堀庭裕平が4−1で深澤拓椰を破り昨年に引き続き決勝進出、また、小崎太碁が星山友貴を3−2で破り、これで大阪のライバル同士が決勝対戦と決まった。

迎えた決勝、4人全員がスーパーリンペイを演武。女子は古川かれんが4−1で宮城あさひを破り見事に連覇。古川は「緊張しましたが、優勝することができました。とてもうれしいです」と語った。

男子は、小崎太碁が昨年チャンピオンの堀庭裕平を4−1で破り初優勝を決めた。小崎は「堀庭君には地元ではいつも負け続けていましたが、全国大会で勝つことができて最高です」と語った。

【個人組手・結果】
個人組手も熱い熱戦が続き、準決勝を迎え、男女子それぞれ2コートに別れ一斉にスタート。女子は「横山愛咲(あきるの市立秋多・東京)対森口彩美(神戸市立高取台・兵庫)」「宮原美穂(福岡市立西福岡・福岡)対岡部美玖(上野原市立上野原・山梨)」、男子は「今尾光(関西大学連携浪速・大阪)対元木貴(新庄市立八向・山形)」「船橋真道(関西大学連携浪速・大阪)対斉藤聖也(日本航空高等学校付属・山梨)」で競われた。

この結果女子は、森口彩美が4−2で横山愛咲を破り、また、宮原美穂が岡部美玖を6ポイント差で破り決勝進出。男子は、今尾光が4−3で元木貴を破り決勝進出、また、斉藤聖也が5−6で船橋真道を破り決勝進出した。

決勝女子はシーソーゲームが続き5−5の引き分けから再試合となり、森口が先行したが、宮原の見事な上段廻し蹴りが決まり逆転、華麗な優勝を手にした。宮原の監督は仕事のために止む無く不在であり、その中で接戦をものにした宮原の技術・精神力は「凄い」の一語に尽きる。

男子決勝は、中学生の試合とは思えない動きと技の対戦であったが、ズバ抜けた動きを見せる今尾光が6−0で斉藤聖也を破り見事な優勝を決めた。対戦直前、今井監督から「いつも通りや!」と言われて送り出された今尾は、監督の言葉通り力の抜けた伸び伸びとした動きを見せ、超中学生の印象を残した。

【団体形・結果】
大会2日目は、団体組手の4回戦を午前に終え、午後は団体形準々決勝・準決勝・決勝、続いて団体組手の準々決勝・準決勝・決勝へと続いた。
女子団体形準決勝は、足立区立第四(東京)対さくら市立氏家(栃木)、池田市立北豊島(大阪)対夙川学院(兵庫)の対決となり、決勝に進んだのは足立区立第四と夙川学院。

迎えた決勝、両校ともアーナンを演武し、5−0で夙川学院が昨年の準優勝に続き見事な優勝を決めた。

男子準決勝は、姫路市立飾磨西(兵庫)対八王子市立第一(東京)、いわき市立四倉(福島)対立川市立立川第五(東京)の対決となり、決勝に進んだのは八王子市立第一(東京)といわき市立四倉(福島)。八王子市立第一は力強いソーチンを演武し、いわき市立四倉はスーパーリンペイを重厚に打ってきた。結果は、いわき市立四倉が4−1で破り、大喜びの優勝を決めた。

【団体組手・結果】
 いよいよ大会の最後の種目団体組手を迎え、会場の興奮も頂点に達した。
女子準決勝は、夙川学院(兵庫)対野辺地町立野辺地(青森)、足立区立第四(東京)対松徳学院(島根)となった。この4校の内、決勝に進んだのが夙川学院と足立区立第四という、団体形の決勝と同じ組み合わせとなった。

男子は、美濃市立美濃北(岐阜)対関西大学連携浪速(大阪)、大分市立大在(大分)対日本航空高等学校付属(山梨)となった。美濃市立美濃北と関西大学連携浪速は引き分け、ポイント差で関西大学連携浪速が決勝へ進んだ。一方日本航空高等学校付属と大分市立大在の対戦も引き分けでポイント数も同数であったため、代表戦で決着をつけ、日本航空高等学校付属が決勝進出。

決勝女子は、団体形で準優勝に甘んじた足立区立第四は何としても組手はものにしたいと臨んだ。一方、団体形の優勝を目の前で見た夙川学院の3人は、組手も絶対優勝するという決心をしてコートに立った。結果は、足立区立第四は今一歩追いつけず、2−1で夙川学院が女子団体の頂点に立った。夙川学院は、団体形、団体組手のダブル優勝に選手も応援団も大歓喜に包まれた。

男子団体組手は2−1で関西大学連携浪速が見事優勝を決めた。関西大学連携浪速・大将の今尾光は今大会2冠を得て大きな笑顔を見せてくれた。

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男子個人組手優勝の今尾光

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女子個人組手優勝の宮原美穂

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男子個人形優勝の小崎太碁

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女子個人形優勝の古川かれん

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