第55回東日本医科学生総合体育大会空手道競技部門が8月4日、5日と2日間にわたり秦野市総合体育館にて開催された。この東医体大会は東日本の医科学生にとって最大イベントであり、空手道を含めて23種目の競技が開催されている総合体育大会である。鈴木則宏(慶應義塾大学医学部神経内科学教室教授・空手部部長)大会長は「空手を通じて精神力と体力を養い、フェアな心を身に付けて欲しい。」と語り、医療に携わるものには技術・心術に加えて”体力”が必要であると説いている。
医学部空手の特徴としては非常に初心者が多いという点だ。大学から空手を始めた者が多く、初々しさが際立っていた。これも各大学空手部OBや諸先輩方の努力の賜物と言えよう。健康維持増進、体力向上、助け合い、チームワーク等々、勝つことだけが目的ではない医学部大会から学ぶべき点は非常に多い。
尚、大会結果は下記の通り。
第55回東日本医科学生総合体育大会空手道競技部門
(2012年8月4日〜5日 秦野市総合体育館
主催:東日本医科学生体育連盟
主管:慶應義塾大学医学部
《組手》
◆女子個人[優勝]杉田萌乃(新潟大学)[準優勝]高崎はづき(埼玉医科大学)[第三位]広瀬 文(防衛医科大学校)/津田亜由美(自治医科大学)
◆男子個人[優勝]土屋繁國(岩手医科大学)[準優勝]飯田圭一郎(弘前大学)[第三位]石山 卓(新潟大学)/姫野雅史(防衛医科大学校)
◆女子団体[優勝]埼玉医科大学[準優勝]自治医科大学[第三位]日本大学/東邦大学
◆男子団体[優勝]山梨大学[準優勝]新潟大学[第三位]慶應義塾大学/自治医科大学
《形》
◆女子個人[優勝]岩田樹里(慶應義塾大学)[準優勝]杉田萌乃(新潟大学)[第三位]高崎はづき(埼玉医科大学)
◆男子個人[優勝]上野貴弘(山梨大学)[準優勝]内沼裕幸(山梨大学)[第三位]和田真孝(慶應義塾大学)
◆女子団体[優勝]獨協医科大学[準優勝]埼玉医科大学[第三位]自治医科大学
◆男子団体[優勝]防衛医科大学校[準優勝]山梨大学[第三位]自治医科大学
《総合成績》
◆女子総合[優勝]埼玉医科大学[準優勝]自治医科大学[第三位]新潟大学/獨協大学
◆男子総合[優勝]山梨大学[準優勝]防衛医科大学校[第三位]新潟大学/自治医科大学
女子個人形で優勝した岩田樹里(慶應義塾大)は大会2連覇を達成。決勝戦でスーパーリンペイを演武し、岩田が25.4得点という高得点を叩き出した。2位の杉田萌乃(新潟大)もチャタンヤラクーシャンクーを演武し24.9点と健闘した。
「今まで練習してきた自分を形をいかに本番で出すかだけ考えてました。今後も空手と学業の両立を目指して行きたいです。将来、大会ドクターができたら嬉しいです。」と岩田。
圧巻は男子個人組手。4連覇を果たした土屋繁國(岩手医科大学)
決勝戦では弘前大学の飯田圭一郎と対戦。果敢に攻め込む土屋は次々と上段突きを極め、飯田に反撃をチャンスを与えず8-1で勝利し4連覇を成し遂げた。
「連覇がかかっていて緊張とプレッシャーで心が折れそうになりましたが部員のみんなが支えてくれて、それが凄い力になり、優勝する事が出来ました。次の国体に出場させて頂くので医学生代表として結果を残せたらと思います。」と土屋
主管校として大活躍した慶應義塾大学。役割分担と連携は、まさにチーム医療そのもの!
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