第30回全日本実業団空手道選手権大会
(2012年11月25日 日本武道館)
本来だと昨年30回大会を全自衛隊空手道連盟の主管で行う予定であったが、震災の影響で昨年の同大会は、自衛隊関連不参加の中「震災支援大会」と銘打って開催された。そして、本年正式に全自衛隊空手道連盟主管「第30回」大会が開催された。
◆団体組手
実業団の華、団体組手優勝を目指し各チーム気合の入る中、特に亀龍園は3連覇がかかり初回から勢いがあった。先鋒の二瓶卓郎の動きがチームを大きく牽引。危なげなく勝ち上がったシモハナ物流グループとの決勝となったが、亀龍園は二瓶・宮本尚・小野秀明の3人でストレート勝ちと、圧倒的強さをアピール。
◆男子個人組手
優勝候補が大勢のこの種目、この春から兵庫県警に勤務することとなった近藤大地が、同大会初参加で初優勝を遂げた。決勝はの宮本尚(亀龍園)との息詰まる心理戦。決定打を得られぬまま判定で近藤の優勝が決まった。
◆女子個人組手
大本命の本間絵美子(西濃運輸)が順当に勝ちあがり連覇かと思われたが、橋本侑子(陸自富士学校)との決勝、本間の反則でポイントを挙げるなど僅差で橋本が優勝を決めた。「憧れの本間さんと決勝を戦えるだけで感動でしたが、優勝でき夢のようです」と喜びを隠せなかった。
◆男子個人形
過去3位止まりだった福田崇(YJ空手アカデミー)がついに念願の初優勝を手にした。決勝では神宮隼人(兵庫県職員)とのスーパーリンペイ対決。満面の笑みでマットを降りた福田は、「実は今日の前半は調子が出ませんでした。先輩の方々に見てもらいアドバイスをもらいました。いつもの自分ならいつもの結果だったと思います。謙虚な気持ちになれたのが良かったと思います」と語った。
◆女子個人形
強豪選手がひしめく女子個人形、決勝に残ったのが矢野彩(西濃運輸)、時岡由佳(西濃運輸)。西濃運輸同士の対決を制したのは先輩の時岡。「監督(若井敦子)が夢に見ていた決勝となりました。お互い落ち着いて決勝に臨めました」と語った時岡、その傍らで矢野が笑顔で喜び合った。
◆団体形
決勝はトウケルとグロウバル(内海愛・相輪真以子・志水裟苗)が勝ち上がったが、安定した力と分解の迫力でグロウバルが優勝。
◆マスターズ各種目
50歳?59歳での形・組手優勝の横瀬幸男(カーサブランカ)は本年のマスターズ大会完全制覇に次ぐ快挙。同大会マスターズの顔、岩切逸樹が3連覇達成。
団体組手優勝直後の喜びの亀龍園チーム
息詰まる結晶の男子個人組手、判定で優勝の近藤大地(左)
西濃運輸対決を制した時岡(左)、準優勝の矢野
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