11月27日、全空連は公式ホームページで2018年のナショナルチーム選手強化計画を発表し、話題を呼んでいる。
選手強化委員会が策定した本強化計画は、2020東京オリンピックに向けた選手強化へとシステムを一新。これまでとは大きく異なる革新的システムで、いよいよ本格的にオリンピック金メダルへと突き進む。
「強化委員会より2018年度の強化計画について」(JKFホームページ)
■シニアナショナル選考会廃止。世界で勝てる選手が集まるシステム
最も大きな変更点は、毎年4月初旬に開催していたシニアナショナルチーム選考会を実施しないことである。シニアナショナルチームメンバーとなるには、以下の条件が必要となった。
2018JKFシニアナショナルチーム加入条件
1)2018年4月1日時点のWKFランキング50位以内
2)2017年の「AKFアジア選手権大会 シニア個人種目メダリスト」
3)2017年の「WKF世界アンダー21大会のメダリスト」「AKFアジアアンダー21大会のメダリスト」
まさに、「国際試合で勝てる選手、国際大会で実績のある選手」を、ナショナルチームに迎え入れるシステムだ。
また、カデット(14~15歳)・ジュニア(16~17歳)・アンダー21(18~20歳)に関しては選考会を実施する。加えて、2017年の大会でのメダリストも合格とするため、若い可能性の発掘と、実績のある若手の登用をするという両輪をなすシステムとなっている。
■ナショナルメンバーへ。2月・3月のシリーズAが選考大会に
これから4月までに注目されるのは、1)の「WKFランキング」だろう。各階級ランクトップ10以上の選手は、2018年のナショナルチーム合格は安泰と見て良いだろう。だが特に現在ランク50位外の選手は、1月から3月にかけて行なわれるWKFのKARATE1プレミアリーグとシリーズAで好成績を残し、ポイントを稼がなければならない。プレミアリーグは2018年から主に世界ランク50位までの出場制限がかかるため、実質、勝負は次のシリーズA、2大会になる。
シリーズAスペイン大会 (2018年2月9~11日)
シリーズAオーストリア大会(2018年3月2~4日)
WKFランキング50位以内に入るには、およそ600ポイントを保持していることが必要である。概数だが、シリーズAの1大会で、優勝500ポイント、2位400ポイント、3位300ポイントほどが獲得できる。現在ポイントがゼロ、ナショナルチームを新たに目指す選手は、必ずやスペイン・オーストリア両方の大会に出て、いずれもメダルに絡む必要がある。
また、現状50位以内の選手でも、各大会のWKFポイントには1年後に半減、2年後にゼロになるというシステムがあるため、大会に不出場であったり、初戦敗退などが続けば、ランキング50位を下回る可能性がある。
まさに狭き門となるナショナル入り。新メンバーは出てくるのか!? 2018年、年明け早々から、オリンピック空手から目が離せない。
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★WKFランキングについての詳細は、JKFan2017年8月号をご参照ください
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