12月19日~21日の3日間、日本空手道会館において「全空連2020年シニア強化選手選考会」が行われた。
近年、強化システムでめまぐるしく変化を続けているナショナルチームが、また新たな取り組みを導入した。
シニアとして3年ぶりに実施した選考会。だがその時とは大きく異なり、完全なる「大会」として実施された。完全なWKFルールのもとでのトーナメントを実施。形は点数制グループトーナメント、組手はWKF階級のトーナメントで、各種目で優勝した選手のみが、2020シニアナショナルチームに内定するものだ。
従来は、形においては演武披露をもって、組手は選考試合を経た後に、強化委員会の選考委員が協議、複数名を選んでいた。また組手試合では点差が開くとその時点で試合を打ち切るなど、実績や試合内容の要素も加味されていた。
だが、今回の選考会はまさに結果が第一。いくらいい技を出そうが、実績があろうが、試合で勝たねば受からない。女子組手では高校生が大学生や社会人を次々と下して優勝、また男子組手では初のナショナル入りを果たすニューカマーが続々。組手10種目のうち、初のシニア強化選手内定者は8名を数えた。
新たな選手の発掘をする機会となったとともに、実績ある選手にとっては過酷な1発勝負。緊張感の高まるものとなった。見る側としては、日本全国の強者選手がトーナメント試合を行うその緊張感からは、ゆくゆくは、これが全日本体重別選手権大会へ?とも感じさせるものとなった。
JKF2020シニアナショナルチームは、以下の選考会優勝選手に加え、オリンピック集中強化指定選手をはじめとした選考免除選手が内定。2020年1月に確定し、始動する。
【選考会 各種目優勝者】
女子個人形:清水那月
男子個人形:西山走
女子団体形:梅景唯・清水那月・小川彩月
男子団体形:在本幸司・本一将・本龍二
女子組手-50kg:岡崎愛佳
女子組手-55kg:谷沢純香
女子組手-61kg:嶋田さらら
女子組手-68kg:澤島さくら
女子組手+68kg:杉本りさ
男子組手-60kg:八頭司恭仁
男子組手-67kg:中野大輝
男子組手-75kg:立花彪貴
男子組手-84kg:鈴木晃成
男子組手+84kg:安藤大騎
従来、演武を選考委員が見て選抜する選考方法だった形種目。これも大会形式に変更。
トーナメント抽選においては、選手と役員立会いのもとで、当日の朝にソフトで抽選。
WKFルールに合わせた形式で、日本トップの審判員が試合を裁く。そこで、日本全国の強者選手が試合を行う、オープンでクリアな状況は、まさに大会。
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