【ありがとう】戦い抜いた荒賀龍太郎選手、現役引退。強い日本を次代に託す

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3月14日、東京2020オリンピック銅メダリストの荒賀龍太郎さんが自身のインスタグラムを更新し、現役引退を報告した。

荒賀龍太郎 Instagram 2022年3月14日「ご報告」

荒賀選手は、全日本選手権5度優勝、2016世界選手権優勝をはじめ、日本だけでなく世界の数々のタイトルを獲得。卓越したスピードで次々と得点していく様から「スピードドラゴン」と形容される。その技術、精神、世界一を目指し挑み続ける姿が、日本の空手競技をあらゆる面から進めてきた。子どもたちに大きな夢や希望を与え、記録にも記憶にも残る稀代の選手であることは間違いない。

今回の投稿で、オリンピックへ挑戦する予選期間中に大きなケガに見舞われたことを、初めて公に明かした。加えて周囲からの徹底マークなどからの成績不振、コロナ禍など幾多の苦難を越えてオリンピック出場。昨夏のオリンピック本番では、日本組手陣唯一となる銅メダルを獲得した。

「最後まで自分と向き合い続け、戦い抜きオリンピックで満足のいく試合が出来たこと」への大きな感謝が綴られた。その投稿に、多くのファンや関係者、そして現役選手たちが感謝のコメントを寄せた。彼の空手道に励む姿勢が、多くの選手たちの刺激となってきたことがわかる。

荒賀さんは投稿の最後に「後輩たちへ」と記し、世界に日本の強さを示すことを願った。自身も6度挑戦したが、勝ち取ることのできなかった日本の男子団体組手世界一。1970年大会以来成し遂げられていない日本空手界の歴史を進める団体戦世界一を、次世代に託した。

荒賀さんは、京都産業大学空手道部の指導など、今後は指導者として空手道の普及発展を支えていく。


2019年のプレミアリーグ東京にて。コロナ禍やケガもあり、日本のファンの前での勝負姿はこれが最後となった。日本武道館にかけつけた多くの子どもたちに夢を与えた。


ナショナルチーム在籍15年。空手に、自分に、強く向き合う姿勢が、多くのトップ選手たちの刺激となる。


後輩選手たちに、1970年の第1回世界選手権から半世紀以上日本が成し遂げていない男子団体組手での世界一を託した。

荒賀龍太郎 プロフィール
1990年10月16日生まれ、京都府亀岡市出身
荒賀道場で3歳から空手を始める
京都外大西高校・京都産業大学卒

【主な戦績(国際大会)】
★2021 TOKYO2020オリンピック 男子組手75kg超級 銅メダル
★2016 WKF世界選手権 金メダル
 2012・14銀メダル(世界選手権6度出場)
★WKF KARATE1プレミアリーグ 優勝10回
★2017 WKF KARATE1プレミアリーグ年間王者(日本男子組手初)
★ワールドゲームズ2013 金メダル、2017銀メダル
★2014・18 アジア競技大会 2連覇
★2013・15・18 AKFアジア選手権 金メダル
★2007~2021 全日本空手道連盟ナショナルチームメンバー(15年連続)

【主な戦績(国内大会)】
小・中・高・大・全日本選手権、国内主要大会全てで優勝経験
★全日本選手権 優勝5回
(同大会男子組手史上最年少優勝記録保持者=19歳)
★2006~2012 国体7連覇
★2009・2010 全日本学生2連覇
★2006~2008 高校全日本大会(インターハイ、全国選抜、国体) 8冠無敗
★2005 全中優勝
★2001・2002 全少2連覇

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