2005和道ワールドカップ 日時:2005年8月20日土曜日〜21日日曜日 場所:日本武道館

写真・男子形表彰式

2005和道ワールド空手道カップ報告 −報告者 男子形個人戦出場 古橋卓也−

8月18日(木曜日)

 今日から世界大会に向けて合宿が始まる。準備OK!気合十分!  朝起きたら妻が、「今日東京行けないよ」と一言、なぜかと聞くと、夜中から陣痛がきているとのこと。  急いで奥町・杉浦コーチへ電話で事情を話し合宿初日を欠席、病院へ直行し妻の出産に立ち会うことにする。  初陣痛から16時間後の18時2分3004gの男の子を無事出産(名前:知也)臍の緒を切らせてもらい、抱く間も無く名古屋を発つ、ホテルに着いた時には日付が替わっていた。床に就いたのは2時ごろだっただろうか。

8月19日(金曜日)

 気合を入れて7時起床、朝食の時「9時半ロビー集合」とだけ聞いていた私は道衣を持ってロビーに集合した。しかしエレベーターから出てくる選手は皆、手ぶら&スリッパ姿、中にはジーンズ姿の選手もいた。異変に気づき慌てて道衣を部屋へ置きにいく。出鼻をくじかれた・・・。
 近くの公園で軽くストレッチ、角田・土居・井形の目はほとんど閉じていた気が・・・。 ストレッチが終わると、ランニング→ダッシュ→サーキット→形・組手に別れての練習。2時間ほど体を動かしただろうか、汗だくになった選手は『散歩じゃないじゃん』『きつかぁ』とか、不満の声が上がっていた。

 昼からは場所を移しての最終調整、ホテルから皆で地下鉄に乗り武道館へ(電車なの?)今回は日テレで放送されるということなので、練習会場にもテレビ局が来ていた。テンション↑  練習は全員でストレッチ→移動基本、テレビに映りたいからか選手はいつもと違っている。

写真12
日本テレビアナウンサーと

  1. 声が大きい(当然私も)
  2. カメラが前に来ると結構動きが良くなる
  3. 角田が声を出している
  4. 駒大勢がギラギラ
  5. どことなく顔を作っている女性etc
テレビ効果は凄い!

 次は、形と組手に分かれて練習、別道場に別れた途端、カメラも組手側に行ってしまい、テンション↓。やたら松久を撮っていた。2時間ほどして練習が終わるころ、松久の単独インタビゥーが始まった。なーんだ、そう言うことか・・・。

 練習が終了し電車でホテルへ、コーチ・選手全員で夕食へ出掛ける。食事は文星の松本先生の乾杯の合図でスタート。しばらくしてお酒も入っていたのか竹田のボルテージが上がってきたのか、かなりテンションが高かった。練習の時には聞いたことが無いくらい大声を出していた(隣で顔を顰める農大田中)。 解散した後も駒大勢は個々ハッスルしていたようだ(詳しくは大木へ)。12時ごろ私の部屋の電話が鳴り受話器を取ると、乗り乗りの土居が『先輩、カラオケ行きましょう!』あまりにもしつこかったので、電話線を抜いて就寝。(彼らは2時ごろまで遊んでいたそうだ。若い・・・。)

8月20日(土曜日)

写真4
古橋秀鷹(兄)と松久選手

 いよいよ試合当日、今日も全員電車でGO! 集合時の選手の顔は昨日までと違って見えた。(気のせいか?)武道館に入り会場の雰囲気を見ていると、直ぐに「写真とってください」とお願いされる松久がいた。さすが全日本のエースだ。 組手選手は計量、全員無事パスしたかと思いきや、農大斉藤がオーバーしたとのこと、1時間ぐらい経っただろうか汗だくの斉藤が戻ってきて一言『パスしましたぁ』と、かなり走ったのだろうか疲れが顔に出ていた。

 小道場へ移動し練習が始まると、応援団長の古橋秀鷹(兄)、鈴木聡悟、近藤麻由が練習に参加、非常にありがたいことである。 ストレッチが終わると、即形・組手に別れ練習。各々最終調整に励んだが、予定より時間がかなり遅れているため、間延びしてしまっている選手もちらほら・・・・。 初日の結果は出場した選手全員勝ち残り最高の結果となった。ご褒美かは分からないが帰りはバスが待機していた。

8月21日(日曜日)

写真9
私の表彰式

 いよいよ2日目、今日は電車ではなくバスでの会場入り。(楽だった!) 会場に着くなり小道場での練習、ストレッチで軽く汗を流した後、会場入り、形のコートへ行ってビックリ!“マットが無い”全国大会でもマットがあったのに世界大会でマットが敷いていなかったのである。これには驚いた。(無くても良いのだがなんとなく・・・。)  試合開始時刻を少し過ぎたころに、台車に乗せられたマットが登場!→コート作成、結局試合が開始されたのは予定より1時間ほどしてからだった。

 我々形チームは危なげなく決勝進出を決めたが、組手チームは外国人選手のトリッキーな動き、足技に苦戦し始め準決勝前で敗退する選手が出始めた。日本チームのムードメーカー土居・角田の高知県ペア、同じ東海勢の中村、そしてモンスター松久の反則負け、これには会場も騒然とした。 決勝のコートに上がったのは、形は石橋、斎藤、高木、古橋、組手は黒田(−53L級)、箕輪(-60L級)、竹田(-70L級)、井形(+75L級)の8名。そして男子女子の団体組手。 女子形で斎藤が金!男子形で古橋が金!女子個人組手では、黒田が左目を腫らしながらも相手を圧倒し金!箕輪は善戦惜しくも後一歩届かず銀、竹田は開始早々に極まった中段蹴りで波に乗り金!井形は自分の良いところが出せず不本意な銀。 女子団体組手はロシア相手に中堅箕輪が1勝をもぎ取り1−0で金メダルを、女子優勝の勢いそのままに男子団体組手では、先鋒大木がロシアのユーリ相手に辛勝!次鋒土居も競り勝ち2勝!中堅松久は同ポイントでの終了間際に技が極まり3勝!副将重江、大将角田を残し3−0のストレート勝ちで金メダルを獲得!! 村瀬監督とコーチ陣を日本チーム全員で最高の思いでの胴上げ!メダルは11種目中、金6個、銀4個、銅7個と最高の結果が残せたのではないでしょうか。このメンバーの一員として出場できたことを本当に嬉しく思います。

 皆、優勝の余韻が残るままバスでホテルに戻り、各国出場選手とのさよならパーティに参加!プレゼント交換する者、ジャージを交換する者、歌って踊って国際交流をして無茶苦茶楽しい時間を過ごした。(言い忘れたが、土居・井形・大木・竹田は予定があり不参加、かわいそうに・・・・残念!!) パーティの途中で逸れてしまったメンバーは何をやっていたのか分からないが、楽しい時間はあっという間に過ぎ、気が付くと外は少し明るくなっていた。

8月22日(月曜日)

写真16
戦い終わっての集合写真

 日本選手が夜いついなくなったのか?どんな夜を過ごしたのか?いつ帰ったのか?いまだ不明だが、早朝より全空連の合宿や各々の予定でホテルを発つもの、私が荷物をまとめコーチの部屋へ行き挨拶をしに行ったときには、ほとんどの選手がいなかった・・・。(選手全員で集まったのは閉会式での集合写真が最後だった)

大会を終え、今大会を準備、運営してくださった関係者の皆様、本当に、本当にお疲れ様でした。日本チーム並びに出場選手を代表して感謝の意を表します。ありがとうございました。