第37回良武会国際空手道選手権大

西村誠司トップページ


感想文

結果&写真


川上 剛史
アメリカ・カルフォルニア
日記パート
 

アメリカ・カルフォルニア日記パート 川上剛史

4日目(大会当日)
 今日はいよいよ試合だ!!会場はホテルの結婚式場で行った。着替えてロビーに行ったらケンタッキーのカーネルおじさんが歩いていたので写真を撮ってもらった。それにしても本物そっくりだった。
本来は糸東会から今井謙一先輩、藤村卓樹先輩、松久功君が来る予定で山崎先生がアメリカとベネズエラのナショナルチームや優秀な選手を集めオープニングセレモニーで団体戦の演武を行う予定だったが急遽3人が出場しないことになってしまったので代わりにベネズエラチームと戦うことになったのを西村先生から朝聞いた・・・私たちで用が足りるのか心配だった。

 11時からセレモニー開始なので慌ててアップに入った。
私は形の選手なので組手試合は経験が少なく、外人とは全日本実業団の団体戦で1回しかやったことがなくて、ましては相手がナショナルチ−ムでパンアメリカ選手権大会(日本でいうとアジア大会)のオープンで2回優勝している選手なので相当緊張した。
いよいよ出番が来た・・・

 中村君が先鋒で幸称が中堅、大将が私だ。中村君はアップの時、動きは良かったが緊張のせいか手も足も出ずにストレート負けを喫した。
幸称は高校1年生の割には相手を追い込んで中段廻しが何回か決まり、シーソーゲームを展開したが1ポイント差で負けた。

 ついに私の番だ。相手は縦横のステップを使いピョコピョコ跳ねているがそのペースに呑まれないように私はじっと構え、ジリジリ詰めて中段廻しからの突き技から入って行ったがカウンターの刻み上段取られた。始めは怖かったが一発くらって痛くなかったので、怖さが楽しさに変わった。私は嫌がらせの前蹴りや足払いなどで攻め、相手は相当やりずらそうだったが、出鼻の上手い選手で3-2で負けてしまった。勝てる試合だったのに詰めが甘かった。彼は65kg級なので個人選でリベンジでやっつける事にした。が、次のベネズエラ対USA戦で彼は足を負傷し個人戦は欠場した・・・

 次は形試合のためアップ会場に行ったらメチャメチャ上手い選手が3人いた。USAナショナルチームだ!!1人は個人であと2人は団体で世界選手権に出場している選手らしい。優勝を狙っていた私はまたドキドキしてきた。今回の試合はルールが変わっていて、年齢で分かれていた。私が出場したのは18〜24歳の部で団体の1人は25歳だったのでクラスが違った。10人のエントリーだったが一番層の厚いクラスだった。1回戦は自由形で従来どおり点数方式で上位2名が決勝でフラッグ方式だった。

 私の演武順は一番最後だったので形の選定が相手を見てから決められた。個人で世界選手権に出ている選手は結構体格がよくパワーと切れがあり非常にうまい選手だ。得意形がアーナンなのに1回戦を軽く通過できると思ったらしくセイエンチンを演武して合計21.6。団体で出ている選手は小柄でスピードときめが強い選手だ。1回戦は決勝進出を狙いウンスーを使って合計21.7。私も優勝狙いで1回戦セイエンチンをやろうと思ったが最初のセイエンチンがかなり上手かったので、とりあえず決勝残りを目指しスーパーリンペイを打ったら、なんと合計22.5の高得点を叩き出した!!決勝は団体の選手との対戦になった。相手は五十四歩小でやっぱり切れがある。私は第2の得意形アーナンを打った。結果は4-1で優勝が決まりホッとした。泰も知らぬ間に終わっていたが無事優勝していた。おめでとう!

 次は組手試合。
幸称は15〜17歳の部と、せっかく海外に来たので力試しという事で一般の70kg級にもエントリーをした。15〜17歳の部では中段廻しを主体とした組手で圧倒的に力の差を見せ付け優勝した。
70kg級はエントリー数か少なかったのでオープンに切り替えた。
私は65kg級とオープンにエントリーした。
65kg級は人数が少ないがこれもまた層が厚い。が、しかしUSAナショナルチームのヒロシさんは昨夜、首を寝違えたらしく首が痛いから欠場。なんともアメリカ人らしい。パンアメリカのチャンピオンも足が痛いから欠場で結局2人しかいなくていきなり決勝。内容は中段廻しで2本、上段裏廻しで3本、最後は昨日、西村先生に習った投げてからの突きで3本!!ストレートで優勝・・・なんか複雑な気持ちだった。

 オープンでは幸称が頑張り中段廻しを足が腫上がるほどバチバチ蹴り昨日、西村先生から習った『誠司キック(三日月蹴り)』を決め185cmの巨漢も倒して決勝進出!
私は1回戦シードで2回戦、身長185cm位で体重は見るからに100kgは超えている選手だった。その前の試合では突きをブンブンぶん回しスピードは遅いが当たったら一発KOしそうな組手だったため、遠い間合いから突きをくらわない様に攻撃したが蹴っても突いても全く効かない。組み合っても衝き飛ばされてしまった。何とか中段廻しで2本、ジャンピング上段廻しで3本取ったが、その後ブンブンパンチを食らったが相当痛い!だが裏拳と最後は裏廻しで3本を決め決勝進出。
決勝は幸称との日本人対決となった。私は先輩として絶対に負けられない試合だった。
幸称は前の試合で蹴り過ぎて足が腫れて相当痛いらしくて得意の中段廻しを全然出して来なかった。今回私は相当調子が良く、決勝は突きと蹴りでストレートで勝って優勝した。

 表彰式が終わり色々な選手と記念撮影をし無事大会は終了した。
この大会で久しぶりにお会いした人がいた。3〜4年前まで一緒に試合をしていたライバルで糸洲会の小田先輩が見学に来ていた。小田先輩は3年前からロスの大学院に留学しているらしくて、久しぶりに会ったので今晩飲みに行く事にした。

 西村先生は、他の先生と食事に行ったので私たちは中村君、和田君の4人で今日はバスに乗ってコンビニに行った。9時から先生と祝勝会をする予定でその時間に合わせてホテルに帰ったが、腕時計が8時半で止まっていてホテルの時計は10時だった!!先生と井出社長と小堀さんは8時から待っていたらしく、祝勝会の前にチョッピリお叱りを受けた・・・先生は幸称の携帯に相当電話したがアメリカに到着して2日目に海外で使える携帯を無くしてしまったので出るはずがなかった。国分社長と、北海道の阿部専務に電話で優勝の報告をして乾杯!皆さんは大分酔っ払っていて、また楽しい話で盛り上がった!!途中で井出社長はグロッキーで部屋に戻ったのでこれでお開き。先生と井出社長は明日からポーランドとシアトルでセミナーを行うため、ここで先生たちとお別れです。先生は11日に帰国予定だそうです。
その後、小田先輩がホテルに来たので通訳がてら試合に出ていたスウェーデンの人達とまた4時ごろまで一緒に飲んだ。
 明日は朝からディズニーランドに行くので寝ることにした。