2007 USオープン国際空手道選手権大会 旅日記

和道会錬空館支部
津田公子

日程2日目:4月6日

業務分担のはっきりしているアメリカ人

長旅の疲れを広いベッドルームで癒し、部屋で朝食を済ませて、朝10時にホテル内の練習場に集合しました。練習場といっても、ホテル内のカンファレンスセンターの広い一室で、学会会場にもなるようなすばらしい部屋でした。絨毯の上ですので足が少し滑りますが、翌日の大会に向けて、各選手の練習には熱がこもっていました。さすが和道会の精鋭達、明日からの試合に期待を持たせる出来上がりであったと思います。また、練習に熱がこもりすぎたためか、鼻血を出す人が多かったようです。

昼過ぎに練習が終わり、隣の部屋で大会の登録を行いました。大会参加選手、コーチ、選手のサポートをする人は登録を行いネームカードをもらうのですが、これがまた大変でした。事前に、顔写真を添付した申込み書を送付しており、大会参加費もすでに払い込んであるので、受付で名前を確認すればきれいに出来上がったネームカードをその場でもらえるのが日本です。

しかし、やはりアメリカは違いました。まだネームカードができておらず、一生懸命パソコンからプリントアウトしているのです。1回のプリントで4枚のカードが印刷されて出てくるので、これをはさみで切ってそれからラミネート加工するのですが、この工程を一人で行っているので、これではいつ出来上がるかわかりません。さらに途中でラミネート用のフィルムがなくなったようで、彬と私がもらったネームカードはいわゆる写真専用の紙に印刷されただけのものでした。

しかし、あちらの事務局の人は自信たっぷりに「ちゃんと印刷してあるから大丈夫だ!」と言っていました。確かに必要事項はちゃんと印刷されているので大丈夫ではあると思いますが。このネームカードは記念に取っておきたいので、帰国したら自前でラミネート加工しようと思いました。

結局、最終の私たちがネームカードをもらったのは午後4時を過ぎてからでした。アメリカでは、仕事の分担がきちんとされているようで、いくら遅くなっても律速段階となっている部分を手伝うということはありませんでした。日本人がせかせかしているのかアメリカ人が大らかなのか、日本人の中でもとびっきりせかせかしている私は、手伝いたい衝動を抑えるのが大変でした。

Cypress Garden

遅い昼食は、ホテル内の巨大高級ショッピングモールForum Shop内のCypress Gardenというところでとりました。ここにはコーヒーショップ、チャイニーズ、ハンバーガーショップ、メキシカン、ピザなどのファーストフードの店の集合体があり、自分の好きなものを注文してテーブルで食べるという形式でしたので、気軽に入ることができました。しかし、ホテル直営のお店ですので、ファーストフードの割には価格が高く、1/8のスライスピザが1枚$4.25、フライドポテト付のチーズバーガーが$17.90でした。ハンバーガーもピザもやたらに大きく、私の小さい口ではいくら大きく開けてもかぶりつくことができませんでした。

味に関しては?もうお分かりでしょう。しかし彬はここのピザが気に入ったようで、その後毎日ここのピザを食べていました。野菜不足を感じており、シーザーズパレスホテルでもあるのでシーザーズサラダも食べましたが、これも多くて母と二人で食べてちょうどの量でした。アメリカのレタスは日本のレタスとは少し違い、白菜とレタスのあいのこのような感じでした。参考までに、ショートサイズのアメリカンコーヒー$2.95、カフェラッテ$3.25、カプチーノ$3.25でした。

ラスベガスの無料ショー

食事の後は、部屋に遊びに来てくれた丸谷君(奈良県から参加)といっしょに外をぶらぶらと散歩しました。丸谷君は彬よりひとつ年下ですが、西村先生のセミナーでいっしょになってから意気投合し、今回の大会でも彬と行動をともにしてくれました。丸谷君と彬は良く似た性格で、二人ともおとなしくおっとりしているのできっと気が合ったのでしょう。ラスベガスには無料のショーがたくさんあり、ただ外を歩いているだけでもショーを見ることができます。私たちが滞在したシーザーズパレスホテルの中のForum Shopの中でも、無料で見ることができる「アトランティスショー」が行われておりこれは見る価値があると紹介されていましたが、1時間に1回なので今回は見のがしてしまいました。

後で調べたところ、JCBプラザ・ラスベガスに問い合わせたらスケジュールを教えてくれるとパンフレットに書いてありました。シーザーズパレスホテルの隣にはラスベガスでも最もゴージャスであると評判のホテルBellagioがあります。ここは北イタリアのコモ湖畔の村をテーマに作られたホテルで、ホテル前の大きな池では毎日、15:00~20:00は30分おき、20:00~24:00は15分おきに無料の噴水ショーを見ることができます。美しい音楽に合わせて水が舞う姿はとても美しく、特に夜はライトアップされるのでこれは必見です。噴水といっても、その動きや水の舞い上がる高さが並ではなく流石アメリカというところです。

噴水ショーの次は、Bellagioとは反対側に位置するホテルMirageへ向かいました。このホテルはポリネシアをイメージして南国風に作られたホテルで、ホテルの前には大きな池があり熱帯雨林、そして火山が作られています。そしてこの火山が30分に1回噴火するのです。噴火の際には火口から火柱があがりとても迫力がありました。夜のラスベガスの街はネオンサインとライトアップのためにとても明るく、夜が更けるに従って人通りが増すように感じました。向かい側にあるフラミンゴホテルのネオンサインはラスベガスで一番大きいもので、斜め前のホテルParisはもちろんパリをテーマにして作ってあるため、実物大の1/2の凱旋門とエッフェル塔があり、どちらもきれいにライトアップされていました。まだまだ見たい無料のショーがありましたが、翌日は大会ですので、早めに部屋に帰ることにしました。

湯沸しポット

さて、部屋に帰ってからは、問題の湯沸しポットの件の解決です。午前中の練習の時に、通訳であるカナダ人の奥園ニコールさんから、どうやったらポットを持ってきてくれるか方法をあらかじめ入手してありました。

湯沸しポットは英語で"dry pot"というそうで、ルームサービスに電話をしてそういえば良いとのことでした。自信満々で電話をしたところ、私の発音が悪いために相手は何のことかわからず"What isドライポット"と聞き返される始末でした。ここで"make hot water"と言ったところでやっと理解が得られたようで"Oh dry pot!OK"と返事をしてくれました。しばらくして部屋に持ってきてくれたのは天下の"Zojirushi"のマイコン付湯沸しポットで、そして、ポットとともにコーヒーカップも2客持ってきてくれたので、これでやっと日本から持ち込んだお茶を飲むことができました。そして、段取りの悪さからまだ作成していなかったマウスピースをやっと作ることができました。

ポットの代金は$5.39で、チップが1割なので$6になります。これが滞在中ずっと使えますので、このポットは到着した日からたのんでおけばよいと思います。レシートを品目のところに"Air Pot"と書かれてありましたので、こうやってオーダーしてもよいかと思います。

今回、生後8ヶ月の赤ちゃんを連れてきておられたお母さんがおられましたが、この方に後になって聞いたところホテルにお湯を頼んだら、魔法瓶に入ったお湯を$4で持ってきてくれたが、赤ちゃんは頻繁にお湯を使用しなければならないために、結局はスーパーマーケットに行って湯沸しポットを買ったと言っておられました。はやく湯沸しポットの頼み方を教えてあげればよかったと思いました。