道場めぐりが四国に初上陸!
今回は香川県内の3市で活動する香川支部を紹介する。
和を大切に
香川県東部に位置する高松市、さぬき市、東かがわ市。北は瀬戸内海に面し、南は讃岐山脈が連なる風光めいびなところである。「香川支部」はその3市内の体育館や武道館など5ヶ所を拠点に活動する。この道場は1969年に前師範の日下正近先生が創設し、2001年からは筒井博雄先生が支部長と師範を務めている。
門下生は幼児から40代までの100人程が在籍。稽古は各稽古場でそれぞれ週に1〜3回行われ、筒井先生や事務局長を務める近藤正先生など数名の指導員で指導にあたっている。この道場の門下生は9割方が小学生、とにかく元気だ。いや、元気というよりもワンパクである。休憩時間は稽古場中を駆けずり回って遊んでいる。そして、稽古中はそのエネルギーを空手に生かしている。
筒井先生は指導方針について、「まずは『和』を大切にしています。我々「香川支部」は5ヶ所に分かれて活動していますが、一つのファミリーとして仲良くやっています。そして、小学生が中心ですので礼儀などの教育にも力を入れています。強くなってくれることも嬉しいが、空手人である前に人間ですからね」と話す。これは、前師範・日下先生の指導方針でもあったようだ。
技術研修会を開催
筒井先生は門下生の技術力について、「基本を大切にし、お互いに切磋琢磨すれば技術力は自ずと向上します。我々が喧しく言わなくても、子供というのは自分たちで自然と競い合うものです」という。しかし、勿論技術指導のことも考えている。筒井先生が支部長に就任してからは、年に4回程、和道会の中央技術本部などから指導者を招き、技術研修会を開催するようになったという。
継続は力なり
筒井先生は今後の目標について、「底辺を拡大して空手人口を増やしていきたい」と語る。そして、門下生たちがずっと空手を続けてくれることを何よりも望んでおり、「上達は遅くともいいから長期間継続してほしい。何事もそうですが、『継続は力なり』です。近年は大人でも職業を次々とかえる人が多いでしょう。また、空手は一生涯続けられる競技です。私の場合は空手を続けてきたお陰で今も元気でいられます」と。
確かに、内科の開業医でもある筒井先生は、69歳となった現在も仕事に空手の指導にと精力的な活動をしている。まさに空手を続けてきた賜物と言えよう。門下生の子供たちも空手を続けていれば、きっと筒井先生のように高齢になっても元気でいられるに違いない。そして、次の世代の子供たちに空手の素晴らしさを伝えていってほしい。